雑記惑星あんのん

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【麒麟がくる】第16話の感想。大きな国(名言&セリフ付き)

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【麒麟がくる】第16話では、

隠居した斎藤道三と息子・高政の亀裂が決定的なものとなりました。

 

両者は戦に向けて兵を集めるのですが、

光秀はそれをやめさせるために帰蝶や道三のもとを訪ねます。

 

また美濃の新守護代となった高政は、

国の政事を一新するため、石高の洗い直しを考えていました。

 

それは明智家にとって、

領地替えを命じられる可能性のあることでした。

 

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【あらすじ】戦の回避に奔走する光秀だが・・・

 

隠居した道三(本木雅弘)と、

新当主・高政(伊藤英明)の確執は解消されず、

両者は大桑城と稲葉山城で睨み合っていました。

 

光秀(長谷川博己)は何としても戦を回避したいと思い、

織田家を守るために裏で動いていた帰蝶(川口春奈)のもとに出向きます。

 

しかし帰蝶は孫四郎(長谷川純)の要請を断った光秀を快く思わず、

冷たい対応で追い返してしまいました。

 

駿河では今川義元(片岡愛之助)の軍師、

太原雪斎(伊吹吾郎)が病死していました。

 

治療に来ていた東庵(堺正章)と駒(門脇麦)は、

雪斎の死を隠したい今川家の意向で寺に足止めされたのですが、

そこで今川家の人質となっている松平元信(池田優斗)と面識を得ます。

 

登場人物はこちら

 

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【感想】壮大な親子ゲンカはイデオロギーの違いのため

 

戦国時代は身内同士で争うことが非常に多かったんですが、

道三と高政親子の確執も根深いものでした。

 

そもそも高政の出生が問題だったんですよね。

 

高政の生母の深芳野は道三の側室でしたが、

彼女はもともと前美濃守護・土岐頼芸の愛妾でした。

 

頼芸が彼女に飽きてしまったのか、

あるいは道三が彼女に惚れこんでしまったのか、

どちらなのかはハッキリとしませんが、

深芳野は大永6(1526)年に拝領妻として道三に嫁ぎます。

 

その翌年、深芳野は高政を生みましたが、

高政の出生時期が微妙だったんです。

 

おそらくは早産だったと思われますが、

このことがとんでもない疑念を残すことになりました。

 

「道三の子ではなく土岐頼芸のご落胤ではないか」と。

 

それでも道三が高政に愛情を注げば問題なかったんですが、

道三はそういった素振りをほとんど見せなかったため、

高政は父に対して不満を持つようになりました。

 

道三が高政に塩対応だったのは、

嫌いだからではなく、愛情表現が不器用だからなんでしょう。

 

頭の切れすぎる人間は、

あれこれと余計なことを考えすぎてしまうので、

素直に「好き」と言うことができないんですよ。

 

それに斎藤親子の場合は、根本的な考え方がまったく違います。

 

道三は革新派で美濃の明日を見ていますが、

高政は保守派で美濃の今日を見ているんですから。

 

要するに「大きな政府」を目指すのか、

それとも「小さな政府」で国創りをやるのか、

その違いなんですよね。

 

しかも親織田と反織田ですし。

 

斎藤親子の大ゲンカは高政の出自や、

プライベートでの不満というファクターもありますが、

決裂を決定的にしたのは、

武将としてのイデオロギーの違いでした。

 

とはいえ、それに巻き込まれてしまった明智家はお気の毒です。

 

光安の妹(姉?)である小見の方が道三の正室だったので、

明智家が道三側につくのは自明の理ですが、

勝ち目のない戦いに行くのは、光秀も辛いでしょう。

 

歴史に「IF」はタブーですが、

道三が高政を跡取りとしてちゃんと教育していれば、

親の出自にコンプレックスを抱かず、

自分を虚像で固めることもなかったかも知れません。

 

本当は素直でいい子だった高政がおかしくなったのは、

第3話で土岐頼芸が「余計なこと」を言ったからでした。

 

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「わが子と思うて頼りにしておるぞ」

 

言った相手がかつての愛人の子でなければ、

単なる社交辞令で終わりました。

 

まったく、土岐頼芸も罪な人ですよね。

 

高政はこの言葉を鵜呑みにして、

「自分は土岐の血を引いている。

どこぞの馬の骨とも知れぬ男の息子ではない」と、

あらぬ妄想を抱くようになったんですから。

 

まあ、土岐家はれっきとした源氏の血筋なので、

それに憧れるのも無理はないんですが・・・

 

でも、私がもし高政だったら、

己の智謀を武器にのし上がって来た道三のことを、

めちゃくちゃ尊敬しますけどね。

 

家柄なんて単なるブランドでしかないわけですし、

ないなら自分で作ってしまえばいいんです。

 

戦国時代は革新的で柔軟な身の処し方をしないと、

絶対に生き残れないと思うので。

 

また道三が光秀に言った、

『人の上に立つ者は正直でなければならぬ』という言葉は、

令和の為政者たちに聞かせてやりたいと思いました。

 

【セリフ】道三の名言が心に刺さる

 

明智十兵衛光秀(長谷川博己)

 

高政様も高政様なれど、

高政様をそこに追い込んだのは、

帰蝶様ではありませんか?

孫四郎様に高政様に代わって家督を継げと、

ひそかに後押しをされ、

われら明智の者も味方につくはずなどと、

高政様に敵対するよう様々に言い含められた。

此度のことで高政様にお怒りを覚えられるのはやむを得ませぬ。

しかし、だからと申して道三様を後押しし、

高政様との戦を後押しされるのはおやめください。

美濃のことは美濃にお任せいただき、

外からの手出しはお控え願いたいのです。

 

高政様とは幼き頃よりともに学んだ仲。

いま何を考えておいでか、あらかた分かります。

今川と通じて信長様を敵に回すことなど、断じてないはず。

またそうならぬよう、私が一命を賭けて押し止めます。

 

なんとしても戦は避けなければならん。

心からそう願うておる。

火をお付けになったのは高政様ゆえ。

近ごろ高政様は、父上は土岐頼芸様で道三様ではないと、

みなに仰せられている由。

どちらがまことでございますか?

 

なるほど。賢いやり方だ。

 

(煕子に対して)

まだ母上には申し上げてないのだが、

明智の領地がお取り換えになるやも知れぬ。

何処に移されるか、まだ判らぬが・・・

われらに落ち度があったわけではないのだが、

そういうやり方で国を改めたいそうだ。

 

お待ちください!

大桑城に兵は集まりませぬ。

道三様は勝てませぬ。

無駄な踊りとなりますぞ。

事は明智家の存亡に関わりまする。

これはわが父の声を思し召し、 ご決断の猶予を願います。

 

(道三に対して)

殿、光秀にございます。

ご出陣をお止めするため参りました。

 

いま勝ち負けは申しませぬ。

ただ戦となれば、国は割れ、

国衆同士の殺し合いとなります。

それだけはなんとしても。

 

煕子!木助に鎧の用意を。

戦じゃ!戦に参る!

 

みな揃うたか。

叔父上の後を追う。鶴山へ!

敵は高政様!

 

斎藤利政(本木雅弘)

 

(光秀に対して)

先ほど、帰蝶が奇妙な女を寄越した。

隣国・越前に話をつけ、逃げ道を用意したゆえ、

ついて来られよと申すのじゃ。 戦をしても勝てぬと申してな。

わしはこの鎧を脱ぐ気はない。 そう言って追い返した。

 

わしも迷うた。

それゆえ少し眠り、 仏のお告げも聞いてみようと思うたが、

仏は何も申されぬ。 当てにならぬお方じゃ。

高政はな、わしがまことの父親だとわかっておる。

されど、土岐頼芸様が父だと言いふらし、

己もそうありたいと思うてきた。

高政は人を欺き、自らを飾ろうとしたのだ。

 

十兵衛、人の上に立つ者は、

正直でなくてはならぬ。

偽りを申す者は、必ず人を欺く。

そして、国を欺く。

決して国は穏やかにならぬ。

 

そなたは正直者だ。それで良い。

わしはこれまで戦で数多の家臣を死なせてきた。

毎夜、眠りにつく時、 その者たちの名を唱えてみるのじゃ。

それが、近頃その名が出て来ぬ。

わしの命を救うた家臣の名が、何も出て来ぬようになった。

忘れてしもうたのじゃ。

わしは・・・老いぼれた。

もはやこれまでと家督を譲ろうと思うたのじゃ。

しかし、譲る相手を間違えた。 間違いは正さなくてはならぬ。

 

十兵衛、わしの父親は山城の国から来た油売りで、

美濃に着き財を成した。

わしによう申しておった。

美濃も尾張もない。 皆ひとつになれば良い。近江も大和も。

さすれば豊かな大きな国となる。 誰も手出しができぬ。

わし一代ではできなかったが、お前がそれをやれと。

わしも美濃一国で終わった。

しかし、あの信長という男は面白いぞ。

あの男から目を離すな。 信長となら、そなたやれるやも知れん。

大きな国を創るのじゃ。

誰も手出しのできぬ、大きな国を・・・さらばじゃ。

 

斎藤高政(伊藤英明)

 

(光秀に対して)

わしとて戦はしとうない。

織田がじっとしておいてくれれば、 父上も動けまい。

結構な話だ。

 

どちらがまことの父上であろうか。

この国の者はわしが土岐源氏の血を引く者で、

決して素性の判らぬ、 成り上がり者ではないと思いたいであろう。

将軍家にもいずれ守護の座につけるよう願い出ることになる。

土岐源氏は通りが良かろう。

 

賢いやり方? 言葉に少々毒があるな。

 

先ほど光安殿がご挨拶に参られた。

明智荘を引き続き、 領地として安堵してもらえるかとの話だ。

わしに代替わりしたので、気になられたのだ。

踊りの達者なお方だ。

光安殿にはまだ何も言うておらぬが、 領地替えを考えておる。

まだ何処とは決めてはおらんが、

もそっと広い領地を与えたいと思うておる。

ただし光安殿には隠居していただく。 十兵衛が跡を継げ。

 

美濃は国衆が各々の田畑を抱え込み、

どれほどの石高があるのか、

いかほどの益があるのか、さっぱり判らぬ。

国を新たにし、大きな力を持つためには、

すべてを明らかにし、 領地の洗い直しをやることが肝要と思うのだ。

そなたにも力を貸してもらいたい。そういうことだ。

 

織田信長(染谷将太)

 

(帰蝶に対して)

そなたの怒りはよう分かるが、 明智の申すことも分らぬではない。

わしが美濃に放った間者どもの知らせでは、

親父殿が戦のために兵を集めても、せいぜい2千から3千。

高政殿は多くの国衆を味方につけ、 1万以上の兵になるそうじゃ。

親父殿がいくら戦上手でも、その数の差ではまず勝てぬ。

 

親父殿はいま戦をするべきではない。

明智の申す通りじゃ。 まず御身を守られることが肝要ぞ。

 

この歌もさっぱり解らぬ。

古今集じゃ。

「冬ながら空より花の散りくるは」とある。

冬に何ゆえ花が散るのじゃ。

 

松平元信(池田優斗)

 

(東庵に対して)

今川の家臣がその話をされていた。

次男と三男が嫡男に斬られ、 美濃の国は二つに割れたと。

確かにそう聞きました。

もはや美濃で、いつ戦がはじまってもおかしくないと。

 

将棋の相手でもいればいいのだがな。

 

明智光安(西村まさ彦)

 

(愛鳥を籠から出して)

明るいうちに逃がしてやろうと思うてな。

午のほうへ飛んでった。

 

高政様から領地のことは聞いた。

兄上からお預かりしたこの領地を、守れそうにない。

何も申すな。わしが非力ゆえ・・・

手を尽くしたが、そなたにも牧殿にも面目ない。

美濃が新しい国になるという。

それも良かろう。

 

しかし、あの高政ごときに、

わしの命を預けようとは、ゆめゆめ思わぬ。

わしは大桑城に行く!

道三様のためなら、心おきなくひと踊りできる!

 

望月東庵(堺正章)

 

(元信に対して)

しかし毎日おひとりで、

あの部屋で退屈ではございませんか?

 

私は大好きでございますよ。

都では将棋の東庵と言われるくらいで。

お相手をいたしましょうか。

 

帰蝶(川口春奈)

 

(光秀に対して)

そうは参らぬ。

この尾張は海に開けておる。

手を組めば諸国との商いも盛んになり、 美濃も豊かになる。

父上はそう思われて織田と手を組まれた。

しかし高政殿は違う。

信長様と手を切り、あろうことか殿を敵視する。

岩倉城の織田信賢と通じ、

その仲介で今川義元とも誼を交わそうとしておるのじゃ。

 

以前ならその言葉を信じた。

しかしそなたは頼ってきた孫四郎を追い返した。

この帰蝶がそなたならと思うて寄越した弟を。

 

(信長に対して)

雪を花に例えているのです。

 

煕子(木村文乃)

 

それが美濃のために良いことなら、

私は十兵衛様について行くだけでございます。

 

皆、すでに覚悟を。

あとは十兵衛様のお心のままに。

 

基本情報

 

放送日:2020年5月3日

脚本:池端俊策

視聴率:16.2%