雑記惑星あんのん

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【麒麟がくる】美濃編(1~17話)の総括&まとめ

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【麒麟がくる】は5月10日放送の第17話で美濃編が終了しました。

 

次週5月17日放送の第18話から、新章となる越前編に入りますが、

今日はこれまでのおさらいと総括をしてみたいと思います。

 

www.nhk.or.jp

 

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本能寺の変を起こした明智光秀の一生を描く作品

 

【麒麟がくる】は第59作目のNHK大河ドラマです。

 

長谷川博己さんが演じる明智光秀を主人公とし、

光秀を取り巻く人物たちの群像劇でもあります。

 

 

 

わかりやすく、第1話からの流れを追ってみたんですが、

美濃編の長さにビックリしました。

 

新型コロナの影響で撮影も中断したままですし、

このままのスローペースだと、

最大の見せ場である本能寺の変までたどり着けるのか心配になります。

 

光秀の前半生がまったくわからないので、

いろいろと創作を盛り込んだのはいいんですが、

序盤に17話も使うのはもったいないです。

 

東京オリンピックが延期になったので、

全44話から変更になる可能性もありますが、

それでも織田関係の史実は山のようにあるので、

一部のファンは「100話くらいないとダメだ」と嘆いています。

 

さすがに100話は大げさだと思いますが、

現在のペースだと60~70話でないと本能寺まで描けないでしょう。

 

ちなみに私だったら、こうしますね。

 

・冒頭に本能寺の変を持ってきて、光秀の回想からスタート

・1話は加納口の戦いで盛り上げる

・4~6話はカットして、帰蝶の輿入れを早めに描く

・美濃編は11話(全体の4分の1)で完結

 

物語は「起承転結」が大事と申しますが、

全44話の大河ドラマなら、11話ずつキレイに4分割して、

「起=美濃編」「承=越前編」「転=出世編」「結=謀反編」にしたら、

視聴者にとってもわかりやすい作りになったと思います。

 

良かった所と残念な所

 

良かった所

 

GOOD

①最新の知見を交えた構成

②ジョン・グラム氏の音楽

③名言と名セリフが多い

④各話のタイトルがウルトラセブンに似てる

⑤松永久秀のイメージを大きく変えた

 

最新の知見を交えた構成

 

私のような歴史好きからすると、

いままで知らなかったことをドラマで語ってくれるのは嬉しいです。

とくに帰蝶(濃姫)の2度の結婚には驚きましたし、

彼女の前夫・土岐頼純という人物にも興味を持ちました。

 

ジョン・グラム氏の音楽

 

近年の大河のOPの中ではかなり好きな部類に入ります。

(ナンバーワンは2010年放送の龍馬伝のOP)

コミカルだったり、ほっこりとするBGMもいいですね。

久々にサントラを買いたいと思いました。

 

名言と名セリフが多い

 

歴史ドラマにはだいたい素晴らしいフレーズが出てくるんですが、

【麒麟がくる】にも魅力的なセリフがたくさんありました。

とくに斎藤道三(利政)の「言葉は刃物ぞ。気をつけて使え」には、

非常に感銘を受けましたね。

 

各話のタイトルがウルトラセブンに似てる

 

私は世代が世代なので、ウルトラシリーズの大ファンなんですが、

【麒麟がくる】のタイトルがセブンに似ているとは気づきませんでした。

こういう遊び心のある仕掛けはいいですよね。

第17話のタイトルも、セブンの第25話「零下140度の対決」のオマージュですよ。

 

松永久秀のイメージを大きく変えた

 

実は30年以上も信長の野望をプレイしているんですが、

狡猾で義理の低い松永久秀だけはどうしても苦手でした。

でも吉田鋼太郎さんが演じた松永はすごく面白くて、気に入りました。

第6話以降まったく登場していないので、また出てきてほしいです。

 

西村まさ彦さんの名演には号泣!

 

mantan-web.jp

 

残念な所

 

BAD

①主人公なのに光秀の感情が希薄

②オリキャラの大量投入

③いいエピソードのカット

④悪女の不在

⑤帰蝶が信長の世話を焼きすぎ

 

主人公なのに光秀の感情が希薄

 

長谷川博己さんはいい役者だと思うんですが、

【麒麟がくる】の光秀は何を考えているのかよくわかりません。

とくにヒロインたちに対しての感情表現が希薄なので、

駒から煕子に乗り換えた理由も謎でした。

 

オリキャラの大量投入

 

原作ありの話でもオリキャラは登場しますし

過去にはオリキャラが主人公という大河ドラマも5つありました。

しかし【麒麟がくる】の場合は、4人のオリキャラの役割がはっきりしないので、

せっかくの戦国大河に水を差している気がします。

 

いいエピソードのカット

 

新しい視点で歴史を描くという試みは大賛成なんですが、

感動的な逸話までカットするのは嫌ですね。

光秀には顔にあばたの残った煕子を娶ったという素敵なエピソードがあるのに、

まったく触れられていないことには怒りを覚えました。

 

悪女が不在

 

斎藤道三には正室の小見の方と側室の深芳野がいたんですが、

深芳野を野心家の悪女にして、息子の高政に家督を乗っ取らせるという話にすると、

ドロドロ感が増してぐんと面白くなったと思います。

小見の方とのバトルもがっつり見たかったです。

 

帰蝶が信長の世話を焼きすぎ

 

彼女が織田家のためにがんばるのはわかります。

信長との夫婦仲がいいですからね。

ただ聖徳寺の会見はやりすぎでした。

あれでは信長が本当のうつけに見えてしまいますよ。

 

光秀はもっと目立っていいよ!

 

dot.asahi.com

 

駒はなんとかならないのか

 

越前編ではユースケ・サンタマリアさんが朝倉義景を演じますし、

話が進むと滝藤賢一さん演じる足利義昭が出てくるので、

これまでとは違った楽しみ方ができるでしょう。

 

でも、やっぱり駒がネックになると思うんですよね。

 

門脇麦さんに問題があるとは思えませんが、

駒の所作や喋り方を見ていると、

往年の「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」に出てくる、

江戸の町娘を連想してしまいます。

 

実際の戦国時代の庶民女性がどんな風だったかは不明ですが、

少なくとも駒は【麒麟がくる】の世界から、

浮いていることは間違いありません。

 

また光秀との関係も曖昧なので、

いっそのこと最初の妻にしてくれたほうが良かったです。

 

制作側としては駒が「麒麟を連れてくる」ための最重要キャラであり、

明智家の縁者として描きたいという意図があるんでしょうが、

それなら彼女の立ち位置を早くから明らかにして、

光秀との絆をしっかり描く必要がありました。

 

例えば、こんな感じだったら良かったかも知れません。

 

・美濃斎藤家の御典医(東庵)の助手

・明智家とは家族ぐるみの付き合いがある

・疱瘡にかかった煕子を治療

・光秀が麒麟を連れてくる人物だと信じている

 

最初は駒が庶民の視点から戦国を語ってくれると思っていたんですが、

近ごろでは光秀に片想いしているだけのキャラになってしまったので、

重要性が薄れてしまっているんですよね。

 

また現在の煕子や帰蝶を上回る魅力や、気品を兼ね備えた女性にしないと、

メインヒロインとしては不十分でしょう。

 

【麒麟がくる】は殺伐とした戦国時代をリアルに描くので、

駒にはコメディエンヌとしての役割もあるとは思いますが、

それならそうで、視聴者の共感を得る人物に仕立てないと、

どんどん嫌われて気の毒なことになってしまいます。

 

駒を批判するつもりはありませんが、

美濃編の段階ではかなり痛い女性にしか見えないので、

【麒麟がくる】の一視聴者として、

なんとかしてほしいと思っているんですよ。

 

辛辣なことばかり書いたので、

楽しみに見ているファンの中には、憤慨なさった方もいると思います。

 

しかしこれも、

私が【麒麟がくる】に期待してるがゆえの苦言と捉えて、

生温かく見守っていただければ幸いです。

 

基本情報

 

脚本:池端俊策 / 前川洋一 / 岩本真耶 / 河本瑞貴

脚本協力:岩本真耶

音楽:ジョン・グラム

語り:市川海老蔵

テーマ音楽演奏:NHK交響楽団

テーマ音楽指揮:広上淳一

和太鼓演奏:林英哲

題字:中塚翠涛

脚本協力:岩本真耶

時代考証:小和田哲男